Q 狩猟民は農民より幸せだったのでしょうか?

Q. 狩猟民は、農民より幸せだったのでしょうか?

A. どんな社会にも『幸せな人』と『不幸せな人』がいるように、個人差があったと思われますが……

幸せの定義はなかなか難しいものなので『何が幸せか』は一概いちがいには言えないのですが、狩猟民と農民の生活を平均して考えると

狩猟採集民の平均労働時間……一日あたり5~6時間。(子供の労働は1~2時間)

農民の平均労働時間……日の出から日の入りまで (12時間前後) 働くことが多い。(子供の労働は4~6時間)

狩猟採集民の病気……そもそも人の数が少ないので、伝染病がまんえんしにくい。

農民の病気……人口が密集しているので伝染病が流行りやすい。

狩猟採集民の食事……肉や魚や何十種類の野草など、栄養のバランスが取れている。

農民の食事……カロリーはあるが、栄養バランスが偏りがちになっている。

狩猟採集民の財産……自分の肉体が財産。個人の資質による所が大きい。

農民の財産……資産を形成できるので、貧富の差が生まれる。

など農民と比べると、狩猟採集民のほうが幸せ度合いが高かった可能性はあります。






狩猟民と現代人を比べてみると……

では、狩猟民と現代人とではどうでしょうか?

現代人は個人によって様々な生活パターンがあるので、なかなか比べにくいのですが、

① 狩猟民は猛獣などに対しての恐怖・心配はあったけど、現代人のように老後の貯金や学費・保険などへの心配は無かったこと。

② 狩猟民は医学が発達していないので死にやすかったけど、現代人のように『かし・森林浴の減少・運動不足ぎみ・ストレス過剰』などもなかったので快活に暮らしていたこと。

③ 狩猟民は現代のように多種類の娯楽は無かったけど、そもそも『集団での狩り』のような根源的な喜びがなくなったから、その代償として現代ではスポーツやゲームなどが発達したという面があること。

などを考えると狩猟民と現代人では、幸せ度合いは中々いい勝負ではないかと思われます。